
動脈硬化の中でも、心筋に酸素を送る冠動脈に動脈硬化が起こると「虚血性心疾患」と言われる大変危険な状態に陥ります。
冠動脈に動脈硬化が起きると、運動した後に心拍数に応じた血液や酸素が十分に送られなくなり、急激な血圧の上昇を起こします。進行すると、安静時にも血圧が高いままになり、不整脈を起こします。そして冠動脈の血管に血栓ができて一時的に血液の流れが途絶えることがあります。これが「狭心症」です。
さらに状態が進んで完全に血流が途絶えてしまった場合は「心筋梗塞」となり、手当が遅れると心筋が壊死してしまい、突然死に至ります。これらの心疾患を総称して「虚血性心疾患」と呼びます。冠動脈の動脈硬化を予防することは、虚血性心疾患を予防することにもつながるのです。
心筋梗塞は、日本では年間15万人が発症していると言われています。肥満の上に糖尿病、高血圧、高脂血症の3つのうち2つ以上の疾患があるメタボリックシンドロームだと、心筋梗塞の発症のリスクが30倍にも上るというデータもあります。
過度のストレスや激務、睡眠不足、喫煙などが加わると、さらにリスクが上がります。
こうして見ていくと、カロリー過多による肥満は、見た目の問題だけでなく、さまざまな生活習慣病を引き起こす要因になることがわかります。適切なカロリー量の摂取と栄養バランスの取れた食事をすることは、自らの命を守ることでもあるのです。正しい食生活と適度な運動、十分な睡眠を心がけ、生活習慣病を防ぎましょう。